第2章 夢で見た空
陽気に話す人物の後ろで
ジッと冷たい視線をむけていたもう一人の人物が
ゆっくりと前に出てきた
「…俺を捕まえるって?」
そう一言発した瞬間に
私を抑えていた二人の男は一目散と逃げ出した
「ったく…相変わらずみっともないね憲兵団の奴ら
君、大丈夫?
あーっと!リヴァイはあっちむいてて!」
「…そんな見ず知らずの女放っておけ
俺は先に帰ってる」
「ちょ、待ってよ!リヴァイー!
もう…ま、いいか
ね、大丈夫?もう大丈夫だから安心して」
そう言って私の乱れた服を直してくれた
「うーん?…娼館の子…?送ってくよ」
まって、どうなってるの
誰なのこの人たち
ここはどこなの
頭が真っ白で
何も考えられない
「そうとうショックだったのかな?
こんなに震えて…かわいそうに」
この人は…いい人?
私、助かったの?
「どうしたものか…君、名前は?」
名前…?
私の名前…
「 ゆずき 」