知らない世界へ飛ばされたらゴンという少年に助けられた訳だが。
第15章 キルアとデートしよう!
『よし…まだみんな寝てる…今だ!』
街散策の翌日、ゴンははしゃいで疲れていたのかグッスリ眠っていた。
『なんか…夜逃げみたいだね…朝だけど』
愛莉とキルアはこっそりと部屋を出て、
ホテルを後にした。
ゴンの寝ている部屋には一枚のメモを置いて。
―――俺と愛莉は今日は用事があるから出掛ける/キルア
『ところでどこに行くの?』
『ドリームランドっていう遊園地』
キルアが携帯で目的地のマップを見る。
『(遊園地とか子供っぽいって思われたかな…)』
『遊園地かぁ~楽しみだなぁ』
愛莉が楽しそうにしているのを見てホッとするキルア。
『(ちゃんとデートではどうすればいいか調べたし…
今日は絶対成功させる…!!)』
『あっ、もしかしてあれかな?』
しばらく歩いていると目的のドリームランドが見えてきた。
大きな観覧車が目印だ。
園内に入るとやはりここも人が多く、
はぐれたら再会するのが困難そうだった。
『うわぁ~すご~い!遊園地なんて久しぶりだぁ~!』
愛莉が目をキラキラ輝かせて
キョロキョロ周りを見回す。
『(マジで今回ばかりは、はぐれたら大変だからな…)』
キルアが愛莉の手を引く。
『!』
『ほ、ほらアレだ!人多いからはぐれたら大変だろ!』
キルアが照れながら頬をポリポリと掻く。
『そうだよね…ちょっとテンション上がりすぎちゃった…
なんか恥ずかしいな』
愛莉が恥ずかしそうに照れ笑いをする。