知らない世界へ飛ばされたらゴンという少年に助けられた訳だが。
第11章 ビスケとガールズトークしよう!
ガチャリとドアを開けたのはゴンだった。
『うわぁ~愛莉可愛い!』
ゴンが愛莉の姿を見るや否や目をキラキラ輝かせる。
『えっへん!私が選んだんだわさ!』
ビスケが得意げに腰に手を当てて胸を張る。
部屋に入るとキルアがソファでくつろいでいた。
『愛莉おかえり……ってそのカッコ…』
キルアが愛莉を見るなり、頬を染める。
『似合わないかな…?』
『いや…その…………悪くない…と思う…』
『キルアにやけてる~』
ビスケがキルアの頬をツンツンとつついてからかう。
『にやけてねぇ!!』
『ところで、クラピカさんとレオリオさんは?』
『ああ、二人は隣の部屋』
『あ、じゃあ無事帰ったって報告してくるね!』
愛莉がビシッと敬礼し、部屋を出て行った。
『キールア♪』
『な、なんだよ』
『良い事教えてあげる♪
愛莉は甘いものが好きで、今は好きな人いないらしい。
あとこの街のオススメデートスポットはドリームランドね』
ビスケがキルアに早口で耳打ちする。
『ねぇビスケー!何話してるのー?』
暇そうにしていたゴンがビスケに話の内容を聞く。
『ゴンには秘密だわさ!
キルアみたいな意地っ張りツンデレにしか
教えないんだわさ~』
『誰が意地っ張りツンデレだ!』
『おほほ、んじゃ私はもう出発するんだわさ』
『えっ、もう行っちゃうの?』
『欲しいものは手に入ったしね。
もうこの街には用はないんだわさ』
そう言うとビスケは部屋を出ていき、
バイバイと手を振り、サックシティを出発した。
続く