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知らない世界へ飛ばされたらゴンという少年に助けられた訳だが。

第2章 ゴンの仲間に会いに行こう!


森を抜け、街に到着した。

『ゴン、ありがとう。
足、もう大丈夫だからおろして?』

『うん』

『ここまでありがとうね、じゃあここで…』

そうして人通りの多い街の中へ歩き出した愛莉。

『待って!』

ゴンにガシッと腕を掴まれる。

『…?』

『行くあて、あるの?』

『…な、ないけど…なんとか頑張る…』

『だったら俺たちと一緒に行こうよ!』

『え…でも…そんなの…私、足手まといになるだけだよ?』

『そんなことない!それに俺たちもう友達でしょ?』

ゴンがニカッと笑う。
その笑顔を見ていると今まで不安だった心が少し落ち着いた。

知らない街に一人きりで飛び込むなんて、
本当は怖くて怖くて仕方がなかった。
だからゴンが引き留めてくれて少しホッとしている。
だけどゴンに助けてもらうばかりで
申し訳ない気持ちもあった。

『俺、仲間と一緒に旅してるんだ!
今はこの街のホテルに泊まってる』

『そうなんだ、旅かぁ』

愛莉は今まで自分が思い描いてきた夢を思い出す。
仲間と一緒に旅をする。
ずっと思い描いてきた夢だ。
でも実際、その夢を目の前にして圧倒されている。
同時にさっきの出来事を思い出して、
自分は無力な存在だと実感させられた。

『大丈夫!みんな受け入れてくれるよ!』

不安そうな顔をしていると
ゴンが愛莉の手をぎゅっと握った。

『私…ゴンに助けられてばっかりだね…』

二人は手を繋いで街のホテルへと急いだ。
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