知らない世界へ飛ばされたらゴンという少年に助けられた訳だが。
第11章 ビスケとガールズトークしよう!
『あの、ビスケ…さん』
『あらぁ、ビスケちゃんでいいのに!
それと敬語も禁止だわさ!』
ビスケが人差し指をビシッと立てる。
『ところで私は何をすれば…』
『うーん、そうねぇ…私のショッピングに
付き合ってくれればいいんだわさ!』
『えっ、それだけ?』
『そうよ、一人でショッピングってのも寂しいしね』
こうして二人はサックシティで
ショッピングをする事になった。
『そうと決まればレッツゴー!』
『ま、待ってー』
ビスケ大本命の宝石店を始め、
女性客が多めの服屋、小物屋などに入る。
『愛莉~♪』
『何?』
ビスケがご機嫌でやって来る。
『これ、着てみて!』
そう言ってビスケが差し出したのは、
白をベースにフリルとリボンが控えめに付いた、
清楚な感じのワンピースだった。
『わぁ…可愛い…』
『でしょでしょ?ほら、早速着てみる!』
ビスケにグイッと押されて更衣室に入る。
『どうかな…?』
更衣室から出てきた愛莉にさっきの
ワンピースはとても似合っていた。
『うん!私の期待通りだわさ!
…店員さ~ん!これ買いま~す!』
『えっ!そんな悪いよ…』
『今日、買い物に付き合ってくれたお礼だわさ!
それに、可愛い子は可愛い服を着るべきよ!』
私みたいにね、とビスケがウインクする。
『あ、ありがとう、大切にするね。』
こうして服屋で買い物を終えた二人は、
一休みする為にとあるカフェへと足を踏み入れた。