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知らない世界へ飛ばされたらゴンという少年に助けられた訳だが。

第10章 みんなとはぐれてみよう!


翌日、一行は何事もなく森を抜け、
サックシティに到着した。
サックシティは近未来的な建物が印象的で、
見渡す限り店や娯楽施設で賑わっていた。

『さすがに人が多いな…はぐれないように気を付けろ』

『はーい』

前の街とは比べ物にならないレベルの人の多さだった。
一行は宿泊施設を確保する為、ホテルへと向かった。

人混みを掻き分けて進むだけでも一苦労だった。

『あっ…ごめんなさい』

人にぶつかってしまった愛莉はとっさに謝る。
見ると自分より年下に見える少女だった。

『あら、こちらこそ』

少女は金髪の髪をツインテールにしていて、
リボンやフリルが付いた可愛らしいドレスを着ていた。

『(うわぁ…可愛い子だなぁ…お人形さんみたい)』

愛莉がその少女に見惚れていると、
少し先を歩いていたキルアが振り返る。

『おーい!愛莉、何してんだよー!
置いてかれるぞー………ってババア!?』

キルアがその少女を見るなり目を見開いて驚く。

『ふんッ!!』

その少女は拳をグーにしてキルアを思いっきり殴る。
キルアは数メートル先へ吹っ飛ばされた。
その様子を唖然とした表情で見ていた愛莉。
それに気が付いた少女はおほほ、と上品に笑ってみせた。

『お見苦しい所をお見せしてしまったわね』

『あの…キルアの知り合いですか?』

『ええ、私はキルアの師匠よ。
名前はビスケット=クルーガー、あなたは?』

『私は愛莉といいます。
いろいろあって今はキルアたちと一緒に旅をしてます』

愛莉がぺこりと頭を下げる。
吹っ飛ばされたキルアが全速力で二人の元へ戻って来る。
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