• テキストサイズ

love songを奏でる日々【短編】

第9章 雨唄



傘の中は、静かだった。

どうせ向こうもなんとも思っていないんだろうし、私も別に期待をしているわけではないが、初めての相合傘がこんなものなのかと少し残念に思っていた。

少しではあるが会話はあり、初めてしる事も何点かあった。

でも、学校では絶対に知りえないと思ったことは、さりげないあいつの優しさだ。
さりげなく道路側を歩いたり、さりげなく傘をこちら側に傾けてくれたり。
こういうことができる男なのだと関心をした。


そして、最後のあれは本当に不意打ちだった。

結局、家の前まで送ってもらい去り際に、

「俺、こんなに女子と話したの始めてかも。お前すっごい話しやすいんだな」

なんて、満遍の笑みで言われて
笑顔で去っていった。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp