第7章 ユメミテイタイ
そして、夜のテンションの高い呼び出しの内容は決まっている。
「まぁ、あれさ。別れたのさぁ。」
いつも通りのヤツの話の切り出し方に
なんていつも通りの展開なんだろうと思う。
そして、毎回この話題がヤツから出るたびに
心の中でざまあみろっと思う自分と
ほっとしている自分が居ることもいつものこと。
一通り、ヤツの話を聞いて
いつも通り、茶化し半分で
慰めてやってから
「まぁ、私がいるさ!
最終的にお互いが余り物になったら
もらってあげるよ!!」
と、いつも通りに“冗談”を言う。
「なんで上から目線なんだよ。」
なんて文句を言いながらも
笑うヤツを見ながら
ちょうどいい距離なんだよね。
と心の中で思う。