第26章 鍵とパレットナイフ
そんな彼女の表情でメアリーはなにかを悟ったのか、赤司の話題を降ってきたのだ。
メ「赤司は 今頃
なにしてるんだろうね?
ひとりで さみしくて
泣いているのかな?
早く 会えるといいね・・・」
「征君は泣いてないと思うよ
強いもん
すぐに会える なんとなくわかるんだ」
メ「へー・・・」
メアリーの目が一層厳しくなっていた。イヴはそんなのに気にもせずに、メアリーへ次の話題を振っていた。どうやら彼女は人形遊びをしたいと思っているらしい。自分はお母さん人形。イヴはお父さん人形を使って遊ぶらしい
メ「ここは 美術館なのに
お客様が 全然来ないよね・・・
もっと たくさん
来ればいいのに・・・
あ、イヴのバラ 赤くてきれいだね
ちょっと 触らせて?」
「あ、うん、いいよ」
そう言ってメアリーへバラを渡すと、彼女は笑いながらその花びらを一枚だけとっていたのだ。それと同時に身体に感じる痛み。
メ「あ、ごめん」
「う、ううん、大丈夫だよ」
メアリーから花をかえしてもらいながら、イヴは大事そうにそのは花を受け取っていた
「メアリー、征君・・・無事だといいね」
メ「・・・そうだね・・・
無事なら・・・いいけどね
でももし 無事じゃなかったら
置いていくしか ないよね?
もしもの話 ね?」
「大丈夫だとは思うんだけど・・・
だいぶ疲れたね・・・
まだがんばろうね」
メ「うん・・・そっか イヴは
ずっと歩いて きたんだもんね
イヴは倒れたら ダメだからね?
一緒にここを 出るんだから!
あと少しだよ がんばろー!」
「うん、がんばろ!」