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Ib×黒バス

第25章 鋏」※赤司視点





『メアリー』 ‐‐‐‐年


ゲルテナが手掛けた 生涯最後の作品。

まるでそこに 存在するかのように佇む少女だが
もちろんのこと彼女も 実在しない人物である。




紹介分の反対側のページには、見覚えのある少女の絵が載っていた。


赤司は息を飲んだ。


ということは、今イヴとともにいる少女は自分たちを追いかけてきていたあの画たちと同じだということになる





赤「やっぱりあいつは画だったのか・・・

  くそっ!」




赤司は持っていたその本を叩きつけるようにして、本棚へと投げつけた。


もう少し、イヴを引きとめればよかった。


後悔ばかりが彼を襲ってきていた。


こつんこつんと音がした当時に自分が立っていた壁の所に文章が現れた




“知っちゃった 知っちゃった

    メアリーの秘密”



赤「チッ」



舌打ちすると部屋から出た。


どうにかしてイヴと会わなければ。


一刻もはやくあの少女をメアリーから離さなければ。


だが相変わらず近くにあったドアは閉まったままだった。


もうひとつ、確認しなければ。


そう思って下の部屋に向かうと、あの気味の悪い人形がまた移動していた。


蹴りあげようかと思った。


ここまでバカにされてくると耐えられないものがあった。


しかし、その横にあった文字に、その行動を止めることができた




“さっき いいもの ひろったよ

 わたしの たからものに するの”





赤「・・・なるほどね」





赤司はなにも迷うことなくその人形のお腹のものを取り出した。


赤色の絵の具玉。


後一色残すのみ。







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