第3章 事件発生
「あ・・れ・・?」
しかし切れることはなかった。
安心して他の作品を見ようと歩きだしていた。
猫の絵などに癒されながらも、やはり今先ほどの停電もあり母親の元へと帰ろうと歩きだしたイヴだがふと、周りを見渡して気づいたことが・・・
「人が・・・いない・・・」
思わず母親の言いつけを破り、走って1階へと降りた。
だが、それでも人がいない。
受付にいた男性も、誰一人としていなかった。
パチッ
またいきなり消えた電気にひっと声をあげた。
ここから逃げ出そう。
もしかしたら、外へみんな逃げてるかもしれない。
玄関に近づいたものの鍵が閉められているのかあけることができなかった。
目が慣れてきた頃、1階を心細いながらも歩いてみるがやはり人は誰も見つけることができなかった
?「げほっ!」
『せきをする男』の付近を通ると、そこで咳をする声が聞こえて思わず後ろを振り返っていた。
しかし何の異変もない絵に#イヴ#は自分のスカートをぎゅうと力を込めて握りしめていた。
「大丈夫・・・大丈夫」
自分に言い聞かせるようにして彼女はまた人を探すために歩きだしていたのだ。
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