第13章 後悔とお誘い
がばっと自分の体が起き上がるのがわかった。
どうやら今さっきまで見ていたのはどうやら夢のようだった。
イヴが気が付いたのを確認して、赤司は顔をのぞかせるととイヴはそんな赤司に抱きついていた
赤「イヴ・・?」
「征君、征君・・・!」
イヴは赤司の名前を呼び続けていた。
夢の中で何かをみたらしい。
そう、彼女の様子を見て悟った。
やさしく抱きしめ返すと、イヴは少しだけ力を入れていた。
赤「もう少しはやくに起こせばよかったね
大丈夫かい?」
頷くのを見て、赤司は安心していた。
彼女が苦しそうにしているのは見ている自分も苦しかったのだ。
赤「イヴ そのジャージの
左側のポケット 探ってみな?」
赤司に言われたとおりジャージを探してみると、中にはいっていたのはキャンディだった。
赤「お菓子が好きなやつが仲間にいるからね
それが無くなると練習しなくなるやつがいるからね
いつの間にかポケットの中にいれることが多くなったんだ
それ食べていいよ」
「ありがとう・・・
征君って、その人たちのこと好きなんだね」
赤「え?」
「嬉しそうに話してるからさ」
イヴに指摘されるまで赤司はどうやら気づいてなかったらしい。
あの連中を好き・・か。
赤「・・・あいつらの話をしようか」
「え?」
赤「まだイヴは、ゆっくりと休めばいいさ
焦る必要はない」
「じゃあ、聞きたいなー」
赤「オレの学校はね、帝光中なんだ
そこのバスケ部に所属しているんだけど、話した通り本当にたくさんの連中がいてね
個性豊かなやつらだよ」
赤司はそう言って、自分の仲間について話しだしていた。
面白く話すことなどまったくない赤司なのだが、イヴの笑顔を見るためにと少しでも仲間たちの話を面白く伝えていた。
今さっきと違って悲しそうな顔ではなく満面な笑みを浮かべる彼女に赤司は満足していた。
赤司の話が終わると、イヴが自分自身のことを話しだしていた。
習い事はなにをやっているとか、好きな食べ物など。
他愛もない話をしていた