第13章 後悔とお誘い
イヴは部屋の中にいることに気が付いた。
今さっきまで一緒にいた赤司はいなくなっていた
「征君・・・?」
どんどんとドアのほうからたたく音がした。
イヴは奥にあった灰色のドアを開け、その中に侵入した。
しかし、またもやドアがたたかれる音に、また奥のドアのほうへと向かっていたのだ。
だがカギがかかっているのか開かなかった。
がちゃがちゃとドアノブをひねりつつ、今さっき自分が入ってきたドアを見ていた。
誰も入ってこないで!そう思っていると、後ろのドアが開く音がした。
その中へ入ると、そこにいたのは・・・
「きゃぁ!」
あの首なし人形に、赤い服の女、白いマネキンが自分を待ち受けるようにして立っていたのだ。
戻ろうとドアノブをひねろうとするが、いつの間にか閉められていて戻ることは不可能だった。
じりじりと自分のほうへ向かってくるものにイヴは眼を閉じ、その場にしゃがみ込みながら、ある人物の名前を叫んだ
「征君!
助けて・・・!」
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