第11章 微笑む彼
中に入ると人の気配がする椅子と、花瓶と台が描かれたキャンバスがある。
しかし、これはおかしいとイヴは思ったのだ
「これ、おかしい・・・」
赤「ん?」
赤司の手を放すと、キャンバスへと歩いて確認するとスケッチするのにふさわしい位置へと台を動かしていた。
するとどこからかかちっと音が聞こえた。
赤「なるほど、そういうことなんだ」
「うん、お母さんがよく絵を描いている人だから、見てたら覚えちゃって」
イヴは赤司の隣に戻ると、赤司は自然とイヴの手を取ったのだ。
そして隣の部屋も赤司は確認済みの女の人数を入力するために部屋を出ようとしたところガラスが割れる音が聞こえてきたのだ。
イヴは冷や汗が流れてくるのがわかった。
赤司はドアを少しだけ開けてあたりを確認するがまだ見えないその存在にドアから見えないところにいるのだと確信し、すばやくイヴとともに部屋から出ると、隣の部屋へと向かったのだった。
『14』。
横目にあの『赤い服の女』がこちらへと来ているのを確認し、部屋の中へと侵入したのであった。
中には本棚とともに、台の上にある花瓶、そして壁には一枚の紙がはってあったのだった。
本棚へと近づくと一冊の本がほかの本に比べて出ていたのだ。
それを手にとって確認することになった
『楽しい毎日』
『美術館は ちょっと不気味な遊園地
おかしなものが たくさんあるのよ
ここで遊んでいると
あっという間に 1日が 終わってしまうの
とっても 素敵でしょう?
だからあなたも ここにいれば?
大丈夫 みんなが いるから』
赤「いやだな
さっさと出よう、こんなとこ」
赤司はその本を閉じると、本棚の上へ置き、隣にある紙を覗いた
『作品にはお手を触れぬよう お願いいたします
万が一 備品や作品に何らかの損害を 与えた場合は
あなら をも持 賠 させ ます』
所々文字が抜けていたため、読むことはできなかった。
ぐるっともう一度部屋の確認をすることにした。
ここには何もなかったみたいだ。
先へと進むためにドアを開けて外へと出た。
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