第11章 微笑む彼
「征君・・・?」
赤「怖い思いだけじゃだめだからね、少し面白い話をしながら先に進もうか」
赤司は周りを気にしながら、ここから出る方法を考えつつ、自分の部活仲間である人たちの話を始めたのだった。
赤「僕はバスケ部でね、そこでキャプテンやってるんだ」
「すごい!」
赤「ありがとう。
そこの連中はね、この服と同じような髪色をしているんだ赤は僕。
青はね、青峰大輝って言ってバスケバカなんだけど、どうしようもないくらいに頭はバカなんだ。
黄色は黄瀬涼太。
つい最近バスケ部に入ってきたんだけど、すぐにレギュラーに昇格したやつなんだ。
大輝といつも暇があればバスケをやってるよ。
水色は黒子テツヤ。テツヤはね姿を消すことができるんだ」
「え・・・」
赤「ここから抜けることできたら、遊びにおいで?
紹介するよ、まだたくさんほかの連中がいるんだ」
「うん!
行きたい!」
笑顔が戻ってきたのを確認して先へと進み始めた。
首なし人形を過ぎると、一つ部屋があったのだがカギが必要らしく、探すために奥へと向かった。
そこには二つのドアがあった。
一つは暗号入力が必要らしい。
どこにもヒントになるようなものがなかったため、右側のほうへと向かった。
『この部屋にある 女の絵の数を答えよ』
「数えながらほかに開く部屋を確認しなきゃだね」
イヴの言葉に頷き返すと、右側へと歩き出したのだった。
もちろん女の数を数えながら先へと進むのだが、またしてもカギがしまっているドアにあたってしまった。
溜息が出そうになるのをなんとか我慢しながら、先へと進むと3列目に美術館で飾られていた『吊るされた男』の絵があったのだ。
よく見ると服あたりに数字が書いてあることに気が付いたのだ。
「5629・・・?」
赤「いや、この場合つるされた男になるから、たぶん『6295』が正解になるね」
赤司の答えになるほどとつぶやくイヴに赤司は周りの絵の女を確認することにした。
どうやらまた動き出しそうな感じがしたのだ。
赤司は元の場所へと戻るとイヴの手を取ってパスワードを入れる場所へと向かったのだった。
『6295』かちっと音とともに部屋のドアが開いたのが確認できた。
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