第11章 微笑む彼
中に入るとまた奥に白いドアが存在しているのに気が付いた。
前につき、そのドアノブに手を伸ばし開けてみると・・・
「きゃぁ!」
イヴは思わず赤司の背中に回って抱きついた。
ドアを開け部屋の中を確認するとそこは廊下のようになっていたのだが足元には頭の部分しかない人形で、しかし肌の色は白色。
目は自分たちを見るようにこちらのほうを見ていた、赤色の唇が今にでも動きそうだった。
さすがの赤司でもこれに驚いたようだった。
壁紙にも同じような人形の絵が描かれてあり、悪趣味だとつぶやいた。
はやくこの部屋から出ていくべきだと、赤司はイヴを前に来させると自分の体に顔を向けさせ歩きだしたのだ。
イヴは相変わらず赤司の胸に顔を埋め、ぎゅうと抱きついていた。
部屋を抜けるとそこにあったのはまた迷路のように壁が反り立っていた
赤「イヴ、もう大丈夫だよ」
「ごめん、征君・・・」
赤「気にしなくていい
先へと進むよ」
右側のほうへと足を向けると、またあの首がない人形。
今回は4つもあった。
赤に青、黄色に、水色。
ふと、自分の仲間たちを思い浮かべて赤司は笑みを浮かべたのだった