第8章 究極の選択
「……?」
「っ……あ、ああの、その……あっ、ありがとうございました!えっと…返事は、も、もう少し考えさせてくださいっ それではッ」
「?あ、ああ……」
紅炎様は今だに不思議そうな顔をしていたけど、今の私にはそんなことを気にしている時間なんてなかった。
そして、バタンと少し大きな音をたてて、紅炎様の部屋から去った。
途中、鍛錬が終わった様子の白龍さんとすれ違って、「どうかしたのですか?」と声を掛けられたが、聞こえているかどうか分からないような小さな声で返事をして、走り去った。
白龍さんに申し訳ないな、と思ったけれど、紅炎様同様、私の頭は「この場から去る」ことしか考えていなかった。
きっと白龍さんが私に声を掛けたのは、走っていたからじゃない。
「……っ///」
…私の顔が、赤かったからだろう。
「……一体なんだったのか…」
一人廊下で佇む白龍であった。