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ただの仕立て屋な私は紅覇君に誘拐されました

第6章 叫び声


「こほん、…シェリーさん、何故このようなことをしようと……?」

正気に戻ったようだ。

「そうですね…、先程の紅明様の顔色がなんだか悪そうでしたし…」

あと、と付け加え続けて言った。

「紅明様は軍議に携っているのでしょう?紅覇くんから聞きましたよ。でも…そのせいで疲れが溜まってませんでしたか?」

紅明様はギク、と顔を歪ませた。

「何事も無理をされてはいけません。たまには、息抜きをしなくては……」

「……じゃあ、その為に私の肩を…?」

シェリーは「はいっ!」と元気よく言い、にこっ、と笑った。

「っ!!……そっ、そうですか…///」

紅明は顔が紅くなるのを感じ、俯いた。

「ありがとうございました……わ、私はこれで…」

椅子から立って、そそくさとドアへ向かった。

「あっ……、あの、お仕事頑張ってください!」

ドアノブに手をかけた瞬間、聞こえたきたシェリーの言葉に紅明は驚いた顔をしたが、またすぐに元の顔へ戻った。

「………はい」

それはとても小さな声だったが、シェリーの耳にはしっかりと届いていた。
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