第5章 コイバナ
「…姫様!?」
私は今、衝撃的な場面に陥っている。
我が主、紅玉姫様が何者かの腕に抱かれているではないか…!←
しかも、その輩は女性ときた。
…姫様、ついに百合に目覚めt((「いやいやいや、違いますから!?」
…おやおや、私としたことが。
口に出していましたか。←
「というか、貴方誰ですか!?」
「いや、貴方こそ誰ですか。人に名乗らせる前にまず自分から名乗ってくださいよ。」
私がそう突っ込むと、彼女は、
「あ、…えと、失礼しました。私は紅覇く…紅覇様?によりこの王宮に(強制的に)連れてこられました、シェリーでございます。どうぞ、お見知りおきを。」
「あ、ご丁寧にどうも……」←
()の中が見えるし若干文脈が可笑しい気もするが、そこは言わないでおこう。←
「私は紅玉姫様の従者、夏 黄文です。」
「こ、紅玉の従者さん…」
何故姫様には呼び捨てで私にはさん付けなのか…
「どうして姫を抱いているのでありますか?」
「あ…。はい、ぇー…と、これはですね……」
最後がごにょごにょと誤魔化されて聞こえなかったので、「はい?」と聞き返したところ、彼女__シェリーさんは観念したようにため息をついた。
「私と紅玉は、庭でガールズトークなるものをしていたんです。そして___」
淡々と話していくシェリーさんの話を聞きながら、段々とこの人の性格が分かった。
(_この人…以外にSだな…)←
「__と、いうわけなのです。だから、今人を探していたところなんですよ。」
夏黄文さんが通りかかってくれて助かりました。
そう言って、にこ、と笑った。
「!……は、い。事情は分かりました。私が姫様を部屋までお連れしますので……」
「はい、そうしてくださると。」
皆まで言わず、彼女は紅玉姫様を私に預けた。
「では私は部屋に戻ります。紅玉に「今日は楽しかった」と伝えてください。」
「は、はい…承知しました。」
それでは、と軽く例をして私から背を向けて歩いて行った。
「あ、ちょ、ちょっと待ってください!」
その背中を見るとなんだか胸が苦しくなって、反射的に呼び止めた。