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ただの仕立て屋な私は紅覇君に誘拐されました

第4章 皇帝国の方々


~広場的なとこ~


「ふう、着いた。降ろすよ、シェリー……よっ、と」

トン、と足の裏が地面を踏んだ感覚がした。

紅覇くんの首に回っていた腕をそっと離すと、紅覇くんは少し残念そうな顔をした。

「またお姫様抱っこされたかったら、いつでも言ってよぉ?」

ニヤニヤした顔で言われても、肯定できるわけがない。

私はされたくないです、と強気で言い、改めて周りを見た。

此処はどうやら人気ではないらしく、人はあまりいなかった。

「…紅覇くん、此処はあまり人がいないし…他にした方が…」

「何言ってんの!人が少ないからこそ踊りがいがあるってもんでしょ!」

ふふんっ、と勝ち誇ったような笑みをみせる紅覇くんに、内心クス、と笑ながらもその発想は確かに納得できた。

「踊りがい、ね…。うん、分かりました。やってみます」

私は広場の中心辺りに立った。

広場の人々はまだ気付いていないようだった。

そんな人々を横目に、私は体制を変える。

息を吸って、吐いて。


広場は日当たりが良い。

雲一つない大空に、丁度良い気候。

最高の踊り日和だった。

私は自然と、身体を動かした。









ワアアアアアアアア


踊りきったとき、周りはすでに人でいっぱいになっていた。

女官から兵隊まで、様々な服を着た人達が、こちらを見ている。

そして、様々な歓声をあげる。

「わあああ!」

「素敵な踊りでした…!」

「アンコール!」

そんな声が聞こえてきて、私は嬉しくなった。

紅覇くんの方を見ると、vサインをしてニコッと笑っている。

思わず私もにこりと笑った。

…やっぱり、踊るっていいな。

皆の笑顔が見れて本当に嬉しい。

私はもう一曲踊ろうと、身体を動かした。





「…なんの騒ぎでしょうか…」
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