第1章 プロローグ
個室に閉じこもり、3分。
やっと涙が乾いたかなって思った時、個室のドアをコンコンっとノックされた。
あれ?そんな混んでるのかな?
音はしないんだけどな…。
サキ「ごめんなさい!!もう出ます!」
慌ててそう言って、個室を出る。
すると、目の前には男の人がいた。
サキ「えっ!?」
?「…!?えええっ!?」
私よりも驚いた様子の男の人。
えっ、なんでトイレに男の人がいるの!?
?「セーラー服の女の子!?
ちょっと玉ああ〜!泣いてたの、女の子だったよ〜どうしよう〜!」
その男の人は慌てて出口の方に走って行った。
何が起こったの!?今の人誰!?
ちょっと待って、よく見たら、このトイレ…青色だ。
泣いてたし、急いでたから気付かなかったけど、ここ、男子トイレだ……。
人がいなくてよかった!!
あ、あの人に謝らなきゃ…!!
私は、明るい出口に向かって走った。