第5章 4.
あのまますぐに眠りについた私は、いつも通り学校に来て、いつも通りお弁当を食べている。
ただ、いつもと違うことは、6時に藤ヶ谷くんと待ち合わせをしてるってことだけ。
大好きな唐揚げを食べながらお茶を飲む私に、
目の前に座る友達が不思議そうに聞いてきた。
さやか「サキ、なーんか、楽しそうだね。何かあった?」
サキ「んんー、今日ちょっと人と会うの。」
さやか「あれ?オトコ?」
ふ、藤ヶ谷くんってオトコ?だよね?当たり前か。
サキ「せ、性別的にはオトコかな?」
さやか「ええー!?どういうこと!?
涼太くんは大丈夫なの?」
…涼太。
そっか、急なことすぎてさやかにはまだ言ってなかったのか。
サキ「昨日別れちゃったの(笑)
浮気されてて、捨てられちゃった!」
自分で言って、少し悲しくなる。
さやか「え…涼太くんが浮気!?ありえない!
そんなことするタイプじゃないって、安心してたのに…。」
サキ「高校も違うし、仕方なかったのかなあ…。」
そう、涼太は隣の駅の高校に通ってたんだよね。
違う学校だったからこそ、仲良く付き合えてたのかな。
でも、涼太への未練はもう全くなくて、私、今、違う人のこと考えてる…。
これって、どういうことだろう…。