第1章 始まり
そして、入学から数週間後…
だいぶ高校生活にも慣れてきた。
部活は男バレのマネージャーをすることにした。
またバレーを続けると、
あの時の苦い思い出が蘇ってくる。
それがなにより怖かった。
先輩達も面白くて、話しやすかった。
なにより、仲間と色々あった私にとって、
優しくしてもらえるのがなにより嬉しかった。
最初の頃は同じ1年の日向くんと影山くんが
喧嘩して、出禁になったりと…
大変だけど、毎日が充実していた。
そんなある日の昼休み、日直の日に先生から
図書室から本を持って来い、と頼まれた。
この時は、あんな事になるなんて思ってもいなかった。
図書室をでて、本の山を抱えて
廊下を歩いていたところだった。
『いたっ!!』
?「いってぇ!」
誰かとぶつかった。
少女漫画にもこんなシーンあるな、なんて
馬鹿な事考えてると、ぶつかった彼が口を開いた。
?「うおぉ!!ごめんなさいっ!!」
なんて、必死に謝っている。
この瞬間、これからの私達の出来事の
扉が開いた事はまだ気づかなかった。