第1章 始まり
夢主side
部屋にある段ボールの山を見つめた。
そうだ。
もう、あの時の後悔は消えない。
そう心の中で呟き、自分の新しい部屋を見回す。
なぜあんなことになったんだろう。
私の名前は遥音。
元バレー部で、自分で言うのもなんだけど、
私は元エースで、副キャプテンだった。
身長153cm。身長も前の方だった私が
エースだったのは凄く誇りに思う。
うちの学校は結構な有名な中学で、
いくつか優勝も勝ち取っていた。
中学を卒業して、ここ、宮城県へと引っ越してきた。
それでも、あの時の苦い思い出は
一生消えることはない。
母「部屋は今週までに片付けること!
段ボール取りに来るからね!」
『はーい』
母の返事に曖昧に答えながらも
一番手前にある箱を開けた。
すると中学時代のバレー部の皆から貰った
色紙が目に入る。
楽しかったな、と感じる反面、
あの言葉が目に入る。
~もう、あんたには期待してないから~
それを思い出すと今でも目に涙が溜まってしまう。
『そんなことしてる場合じゃない!』
今日入学式が終わり、明日から学校だ。
過去を振り返ってる場合ではない。
私は頬を叩いて、よしっ!と1人呟いた。