第3章 エース
西谷side
今度は俺が繋いだボールを
旭さんが打ってくれた。
それがなにより嬉しかった。
まぁ、ジャンプできてなかったから怒ったけど。
そして遥音をみてドヤ顔を見せようと思い、
遥音の方を向くと、
また辛そうな表情だった。
俺は見なかった事にして、また試合を続けた。
あいつが何を抱えてるのか、俺にはまだ分からない。
でも俺は感じた、
遥音は過去に悲しい思い出があるんだと。
俺が護ってあげないと駄目だ。
そう思った。
そしてその試合は俺達のチームが勝った。
旭さんも復帰してくれたし、スゲー楽しかった。
でも、遥音が気になって仕方ない。
西「…帰りに聞いてみるか。」
そして、部室。
皆凄く楽しそうに会話してる。
武ちゃんからも今度合宿があると聞いた。
西「合宿は楽しまないとな。」
部室を出て
誰にも聞こえない声でそう呟いた。