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第6章 運命


それからどのぐらい時間が経ったのか...

目を瞑ったのは良かったがエミは寝れずにいた。

リヴァイの温もりと心臓の鼓動を感じると余計寝れないでいる。

鼓動の早さは落ち着いたようだったが寝息は聞こえない。

顔を押し付けられていた力は緩くなっていたので、そっとリヴァイの顔を見ると目が合った。

「!!」

「...どうした?」

優しい顔でリヴァイは聞くとエミは顔を隠した。

「い...いえ...何か寝れなくて...」

そう答えると髪を優しく撫でられた。

「俺もだ」

そしてエミの首の下をリヴァイの腕が通り抱き締められる形になった。

「多分お前の寝れない理由とは違うがな」

「えっ?」

抱き締められているのでリヴァイの表情が分からない。

「俺だって男だ。
好きな女とこうしていると抱きたくもなる」

はっきりと言われて恥ずかしくなったがリヴァイも気にしているのだろう。

エミを抱き締めてはいるが下半身だけは離していた。

「だが、お前と正式に結婚するまでは抱かねぇ。
俺にとってお前は何よりも大切な存在だ」

そう言ってリヴァイはエミを抱き締める手を緩めるとエミの顎を上げて顔を覗いた。

「キスぐらいはしたいが、今したら抑制が効かなくなる。
それだけは避けたい」

リヴァイの優しさに嬉しくなってエミは微笑んだ。

「では結婚するまでキスはお預けですね」

「そう出来ればいいがな」

「さっき仰った事と違ってきてますよ?」

「うるせぇ」

そう言いながらもリヴァイは思わず微笑み返した。

エミとこうして2人でいる時間がリヴァイにとって凄く幸せな時間だった。

理性を抑えるのに関しては今までで一番大変だったが...
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