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第5章 面影


「や...やっと終わった...」

夕食後も呼び出しの約束だらけで、結局部屋に戻れたのは0時前だった。

何人の兵士と会ったかなんて数える暇は無かった。

壁外調査前にはこれが当たり前にあるのかと思うと憂鬱になる。

とりあえず気分転換にとシャワーを浴びる事にした。

部屋に浴室があるのが救いだ。

シャワーを浴びてベッドに倒れ込んだが眠れない。

頭の中が明日の事で一杯だった。

「兵長がいるから大丈夫」

するとドアをノックする音が聞こえた。

だるいと思いながらもドアを開けるとリヴァイが立っていた。

「入るぞ」

そう言いながら部屋に入ってきた。

ドアの鍵を締め、リヴァイが座ったソファーの横にエミも座った。

横から見ていても疲れているのが分かる。

「大丈夫ですか?」

「あぁ...」

リヴァイが短く答えると体を寄せ、エミの頭を自分の肩に乗せた。

「お前も疲れただろ」

「...ですね」

苦笑しながら答えると髪をそっと撫でられた。

(心地良い...)

そう思って目を瞑っていると不意にリヴァイが離れ、キスをされた。

「やっぱお前が1番だ」

微笑むリヴァイを見て笑顔になるとヒョィっと横抱きにされベッドに連れて行かれる。

「今日はここで寝る。
シャワー借りるぞ」

そう言って自室から持って来ていたのであろう着替えを持って浴室に消えて行った。

リヴァイの背中を見ると自然と安心する。

ベッドに横になったままでいると、眠気に襲われたが眠るのを我慢しても目が自然と閉じていく。

もう少しで完全に眠ってしまいそうになった時、シーツが捲られた。

「寝かけてたか」

そう言ってリヴァイはエミの隣で横になると腕を伸ばしてきた。

「腕枕してやる」

エミはリヴァイが伸ばした腕に頭を乗せ体を委ねるとリヴァイも安心したのか2人共直ぐに眠りに落ちた。
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