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第4章 誓い


それから1ヶ月の間、エミはリヴァイと一緒にいる事が多くなった。

他の兵士との演習もこなし、夜になってからはリヴァイと2人で体を鍛える。

そして時間を見つけては巨人と遭遇した時の動きを計画していた。

「計画なんか立てた所で意味はあるのか?」

「万が一の為です!」

すると目の前に紅茶置かれた。

「少しは休め。
殆ど寝ていないだろ」

確かにこの1ヶ月は無謀とも言える調査の為だけに時間を費やしてきた。

壁外調査は明後日まで迫ってきている。

「今日ぐらいはしっかり寝ろ。
多分明日は寝れねぇだろ」

言われて見ればそうだ。

リヴァイがいくら傍に居るからといっても死なない保証は無い。

「紅茶、淹れて下さって有難うございます」

ニッコリと笑ってリヴァイの顔を見ると、隈がいつも以上に濃くなっている。

リヴァイと居る時間が長くなったからだろう。

睡眠時間を削ってまで計画を立てるのに必死だった為、リヴァイもあまり寝ていない。

一口紅茶を飲み、エミは大きくため息をついた。

するとリヴァイがエミを横抱きにし、執務室を出てリヴァイの私室に連れて行った。

「兵長、私の部屋は隣ですよ?」

「言われなくてもそのぐらい分かる」

リヴァイは表情を変えずにエミをベッドに寝かせた。

兵士長クラスになるとベッドは2人で寝ても余裕があるぐらい広い。

横になったエミの隣にリヴァイも横になった。

「さすがに俺も眠い。
今日はもう寝るぞ」

そう言ってリヴァイはエミの体を包み込むように抱き締め、すぐに規則正しい寝息をたてた。

(温かくて気持ちいい...)

抱き締められてるせいかリヴァイの心臓の鼓動が聞こえる。

それを聞いているうちにエミも眠りについた。

翌日、エミが目を覚ますと隣で寝ていたリヴァイは居なかった。

時計を見ると朝の6時を指している。

ここ最近では良く寝れたほうだ。

部屋にはリヴァイの姿は無い。

「今日は寒いな...」

そして毛布をスッポリと頭まで被せた。

リヴァイの香りがする毛布に心地良さを感じ、また眠りについた。
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