第4章 誓い
リヴァイの執務室に入れられ鍵をかけられた。
それは逃げる事は許さないという事だ。
「不安か?」
エミはリヴァイと向かい合わせのまま突ったったままだった。
不安に決まっている。
重要なポジションにリヴァイと2人だけ。
いくらリヴァイと一緒だとしても、巨人やら奇行種が大量に、ましてや平地であれば立体機動装置があっても倒す自信等ない。
そんな事を考えていると体が温かい何かに包まれた。
リヴァイがエミを抱き締めたのだった。
「不安なのは分かる。
だが、俺は言っただろ。
何があってもお前を守る」
「でも...兵長...」
涙を堪えてリヴァイの背中に手を回すと更に力強く抱き締められた。
「大丈夫だ。
お前は死なない」
「私は死んでも...兵長が死...ぬのは...嫌です」
そう言葉を発すると堪えていた涙が溢れ、リヴァイの服が濡れた。
「俺は死なない。
エルヴィンが話した内容を聞いたか?」
エミは答えなかった。
聞いて無かったと知られれば怒られるだろう。
するとリヴァイはエミを離し静かに話し出した。
「あの様子じゃ聞いてないな。
今回はお前が主に動く。
俺はそのサポートをする」
「え...」
「お前の実力を俺が見る為だ。
もし危険な目に晒されたら俺が倒す」
そう言うとリヴァイはまたエミを優しく抱き締めた。
「俺はお前が巨人を倒す所を見た事がない。
だから見てみたい。
大丈夫だ。
エミ、お前は俺の女だ。
職務で公私混同はしないつもりだが、エミが傍に居るだけで俺は自分を保てる。
だから俺から離れないでくれ」
リヴァイは平常心を保っているつもりだろうが、僅かに声が震えているのがエミには分かった。
それ程今回自分達に与えられた任務が危険であり、リヴァイも多少は不安に思っているという事だろう。
「...私は兵長から離れません」
そう言うとリヴァイは優しくエミの額にキスをした。
「俺は嫉妬深いぞ」
「でしょうね」
話が遠征の事では無いのは分かったが、エミが微笑むとリヴァイも微笑んだ。
それを見て、エミはリヴァイを愛しているのだと気付いた。
いつの間にか...
リヴァイの背中を追って任務をしている間に...