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第4章 誓い


「ん〜?
リヴァイ何かあったの?」

朝食時ハンジがリヴァイが座っている席の目の前に座り顔を覗きこむ。

「どういう事だ」

少々睨みながらハンジを見ると、ハンジは悟ったらしい。

「まあ、おめでたい事じゃないか。
兵士長殿ともあるお方にやっと出来たとはね〜」

「削ぐぞ」

そう言われても尚ハンジはニヤニヤしながら隣同士で座るエミとリヴァイを交互に見ていた。

リヴァイはさっさと朝食を済ませ、食堂を出る際にチラッとエミを見る。

それを見てリヴァイの考えている事が分かった。

『絶対に話すな』

ハンジに尋問される前に食事を終わらそうと口にパンやスープを詰め込み食堂を後にした。

自室に戻りベッドに横たわる。

「ハンジさん、鋭すぎる...」

もしかしたら自分の表情に出ていたのかもしれない。

ベッドに顔を埋めているとドアがノックされた。

ドアを開けるとリヴァイが立っており、エルヴィンが呼んでいると言われそのまま部屋を出た。

エルヴィンの執務室に着くと既に幹部が揃っていた。

「全員揃ったようだから話をしよう。
次の壁外調査は1ヶ月後に決まった。
それでだが、今回は特別にリヴァイとエミ2人だけで中央前列に入ってもらう」

「問題ない」

リヴァイは顔色を変えること無く返事をしたがエミは咄嗟に口を開いた。

「2人で中央前列は無茶過ぎます!
それに他の班員はどうされるんですか!?」

中央前列は巨人との遭遇率が高く、大体はリヴァイ班が担当している。

だが、いくらリヴァイが選んだ精鋭の集まりでも死者が出る事もあった。

そんな危険な場所をリヴァイとたった2人でなんか...

「君の考えている事は分かる。
だからこそ2人だけで担当して貰わなければならない」

「そんな...」

エミは絶望した。

その後の話はほとんど覚えていない。

1ヶ月後に行く調査は遠距離では無いが、巨人がいる壁外には変わりはない。

下手したら前方から奇行種と遭遇してしまう。

ましてや平地で遭遇したら、致死率はかなり高くなる。

「いつまでそこに突っ立ってるつもりだ」

リヴァイに話しかけられ、ふと我に返った。

急いで執務室を出るとドアの前でリヴァイが立っていた。

すると無言で腕を掴まれ、リヴァイの執務室に連れて行かれた。
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