• テキストサイズ


第16章 幸せ


エミは急いで夕飯の支度に取りかかった。

きっとリヴァイは凄く疲れている筈だ。

夕飯を作り終えると今度は浴室に行き湯船を溜める。

するとドアがノックされる音が聞こえ開けるとリヴァイが立っていた。

「お疲れ様です」

そう言って家に入れるとリヴァイはため息をついた。

「お前…ドアの鍵ぐらい閉めて置け」

「あっ…」

完全に忘れていた。

「明日からは気を付けますね」

苦笑いしながら答えるとそっと抱き締められる。

「やっぱお前が傍に居ないと仕事がはかどらない…」

何事かと思って聞くと、どうもエミの事が心配で仕事に手がつかずエルヴィンに怒られたらしい。

「きっと直ぐに慣れますよ」

抱き締めてくれている彼の頭を撫でるといきなり項にキスをされて体がピクッと反応した。

「相変わらずだな」

少し意地悪そうに笑うリヴァイを見てエミはデコピンをした。

「仕返しです!」

そう言うといつもの優しいリヴァイになった。

ソファーに座って休んでいる彼の為に夕飯をテーブルに置くと立ち上がって覗き込んできた。

「今日は…肉がメインか」

「はい。
明日から壁外調査ですから少しでも力になる物をと思って」

エミの心遣いに嬉しくなったリヴァイは今度は頬にキスをした。

そして夕飯を食べ終えると2人でお風呂に入りベッドに横になる。

「さっき思ったんだが、掃除を念入りにしただろ」

「何で分かったんですか!?」

「兵舎に居た時と比べて綺麗だ」

「さすがリヴァイですね」

横向きになって抱き合う形で居ると余程疲れているのか、リヴァイの規則正しい寝息が聞こえた。

エミの目の前にはリヴァイの表情で1番大好きな寝顔があった。

それを見ていると嬉しくなり、ボーッと眺めているとエミもまた自然と瞼が重くなりそのまま眠った。
/ 163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp