• テキストサイズ


第15章 変化


「お前…その酒は大丈夫なのか?」

リヴァイの言葉を聞いてハンジとミケは悟ったがエルヴィンは特に気にする事も無く蓋を開けてコップに酒を次々と注ぐ。

「大丈夫だよ。
ピクシス指令が勧めてきた酒だ。
きっと美味いだろう」

その言葉にエミ以外の3人の顔が引きつる。

酒が注がれたコップをエルヴィンは皆に渡すと上機嫌で「乾杯!」と言った。

が3人はコップに口を付けるだけで飲もうとしない。

何も知らないでいるエルヴィンとエミは一口飲むとエルヴィンは倒れた。

「やっぱり…」

リヴァイは呟いた。

そのままエミの方を向くと何が起こったのか分からないでいる彼女が居た。

「お前…大丈夫なのか?」

「大丈夫ですけど…
団長、どうかされたんですか?」

その言葉に3人は呆気に取られた。

「エミって、酒飲むの今回で2回目だよね?」

ハンジが恐る恐る聞いてきた。

「そうですけど…」

訳が分からないまま答えるとリヴァイが言った。

「あいつが飲む酒は普通じゃない」

「えっ?」

「ピクシス指令が飲む酒はアルコール度数が異常なんだよ」

ハンジが苦笑いしながら答えた。

「そうなんですか!?」

エミは驚いて自分が持っているコップを覗く。

エルヴィンと同じく一口飲んだが、普通に美味しいと感じただけだった。

「団長ってお酒に対しては強いのでは?」

そう言うとハンジは頭を抱えながら答える。

「確かに強いけど…
この酒の度数は50度以上あるよ」

それを聞いてもう一口酒を含んでいたエミは思わず噴き出した。

「と言う事は…」

「こいつが一口飲んだだけでこの状態だ。
飲まない方が良い」

「でも美味しいですよ?」

そう言ってエミがまた飲もうとしたのをリヴァイが止めようとしたが遅かった。

既に飲んでしまっていた。

が、エミは至って普通だった。

「ちょ…大丈夫なの?」

「全然大丈夫ですよ?」

普通に答えるエミを見て3人は驚いた。

「確か前は泥酔したよね…」

「あれはお前が勧めまくったからだろ」

「確かにそうかもしれないけど、この酒を普通に飲めるのって凄いよね、ミケ」

「あぁ…」

3人は倒れたエルヴィンを見た後、エミを見てため息をついた。
/ 163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp