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第2章 真実


夕食後エミはエルヴィンから新しい部屋の鍵を受け取り、リヴァイと一緒に部屋へ向かった。

ドアを開けると今までいた部屋とは違いかなり広く、幹部の部屋にだけある備え付けの浴室まであった。

「明日、荷物をこの部屋に移す」

「あの、掃除をしなければ...」

「昨日、お前が寝ている間に済ませた」

確かにテーブルもベッドも何もかも綺麗だ。

でも昨日リヴァイは非番では無かったはずだ。

「もしかして、仕事の合間に掃除をして下さったのですか?」

「夜中にやれとでも言いたいのか?」

不機嫌そうに発せられた言葉に思わず顔を横に振る。

兵長が直々に掃除をしてくれるなんて、これ以上に嬉しい事はない。

「兵長、有難うございます」

にっこりと笑顔でお礼を言うとリヴァイの顔が少し赤くなった。

「今日は俺の部屋に泊まれ」

「えっ!?」

リヴァイは淡々と答える。

「お前が元気になったと分かったら、また群がられる。
俺の部屋には滅多に誰も来ないからな。
ゆっくり休むにはそっちの方がいいだろ」

リヴァイなりの気遣いだった。

確かにまだ体はだるかった。

背中の痛みは良くなってきたとはいえ、ゆっくり休みたいと思っていた。

「では...お言葉に甘えさせて頂きます」

そう答えたエミを見て安心したのかリヴァイの表情が緩んだ。

「着替えだけ持って俺の部屋に来い。
風呂も俺の部屋のを使え」

「分かりました」

そう答えてエミは急いで着替えを取りに自室に戻る。

リヴァイはその様子を見て安心して少し笑顔になった。
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