第6章 最強の味方
「つまり、いまのところ日向の中で同年代最強の位置付けにあるのが影山ってことか。”最強の敵”だったらさ、今度は”最強の味方”じゃんっ」
菅原は、にこにこと話すが翔陽依流は渋い顔をした。
それから毎日のように、朝練と昼練が繰り返されてた。
今日もいつものように、飛雄と翔陽はレシーブの練習をしていた。
毎日のように練習をしたきた翔陽は、確実に実力をみにつけていった。
以前はレシーブすることの出来なかったボールの強さも食らいついていく。
体育館の入り口で見守る菅原と依流は、目覚ましい翔陽の進化を目の当たりにした。
どこまでも上を目指す翔陽は、強気で飛雄にいう。
「おいっ、手加減すんなっ‼︎」
そんな翔陽の言葉に、飛雄に火がついた。
「上等だっ!」
それから、何度もボールが行き来する。
そんな中、一人遅れてやってきたのは田中であった。
「あ、田中先輩、おはようございます。」
「よう、詠流っ!って、これどんくらいやってんすか??」
「俺が来てからは、連続で15分経ってる。」
まだ、お世辞にも上手いとは言いがたい。
しかし、拙い技術を補う圧倒的運動センス。
「そろそろ限界だろ!もうこのくらいでー。」
飛雄の申し出に翔陽は、苦しいく疲労の溜まった中衝撃の一言を放った。
「まだっ、ボール落としてないっ!!」
下手くそなくせに偉そうに、若干苛立った飛雄はいつもの悪い癖で強めで距離のあるボールを翔陽へと送る。
しまった、そう気付いた時にはもう時すでに遅し。