第6章 最強の味方
それから依流は、すぐに着替えをすませ詠流となり過ごした。
頭の中に、授業内容がbgmの様に流れていく。
ーどうしようかな。休みの練習、少しなら…。でも、影山君いたら気まずいなぁ…。ー
一抹の不安を感じながら過ごす時間は、いつもよりも長く感じ苦痛であった。
4時限目の授業が終わり、教室を出ていく依流に声をかけたのは山口。
「ねぇ、ご飯一緒に食べよう。」
「ごめん、先約がいるんだ。声をかけてくれて、ありがと。」
「そっか。そういえば、首のとこ大丈夫なの?」
「え、ああ。だいぶ良くなってきた。明日には、包帯といてこようと思って。」
山口にまた、と声をかけて翔陽を探すべく校内を歩き始めた。
ー場所、聞いておけばよかったな。ー