第4章 烏野高校排球部
「サーブ。打てよ、全部とってやる。…、お前のサーブ去年は一本しかとれなかったからな。もう、去年までのおれとは違うっ!」
「…去年とは違うか、俺だって去年とは違うぞ。」
気温が、2度下がるような微笑みに背筋が凍る。
「おい、やめとけって!」
孝支の制止も聞かず、二人はライン上に立つ。
そんなことを見ていた、烏野高校問題教頭。
「いうこと聞かないなんて、問題だね。」
などと言い出す。
「行くぞ。」
飛雄は体育館の床を蹴り上げ、宙に舞いバレーボールを打つ。
まるで、弾丸のように飛ぶバレーボールに誰もが目をみはる。
翔陽は、よそういのサーブを避けることしかできなかった。
「それのどこが、去年と違うんだ?」
挑発するかのような飛雄の言葉に、翔陽の闘争心は高まる。
「もう一本。」
またしても飛雄から放たれたのは、弾丸のように飛ぶバレーボール。
翔陽の反応速度は、先ほど比べ物にならないほど高まっていた。
ボールを、正面でとらせる。
次の瞬間、嫌な予感が的中した。