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ハイキュー 〜約束を果たすまで〜

第2章 終わりと始まり


約3年と3カ月後。
市民体育館では、中学総合体育大会男子バレーボールの大会が開催されていた。
大会中に広がる熱気と声が、あの日の少年を奮い立たせる。
「体育館でけぇっ…‼︎そして…、エアーサロンパスのにおいっ…‼︎」
あの日少年、日向翔陽は雪ヶ丘中学3年バレーボール部の主将となっていた。
「チョット、翔ちゃん緊張しすぎじゃない?」
「お上りさんかよ」
栗色の髪でそばかすのある少年と、黒く短い髪をツンツンにした少年が声をかける。
「だ…だってちゃんとした大会初めてだから…!3年目にしてやっと…。やっと…!」
栗色の髪のそばかす少年は、翔陽と同級生でありバスケ部の泉行高。
黒く短い髪の少年もまた、翔陽と同級生でありサッカー部の関向幸治。
翔陽は、くるりと振り返り心の底からの感謝を伝える。
「…イズミンもコージンも…。助っ人に来てくれてありがとうっ‼︎」
次第に士気が上がって行く雪ヶ丘中学校。
「”雪ヶ丘中”。一発目から『北川第一』とあたる可哀想なチーム。」
こそっと、誰かが呟いた。
そんな残酷な事実は、知る由もなかった。
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