第6章 拒絶もまた
結局の意識が戻ったのは意識を失ってから2週間たったときだった。
幸運にも記憶障害などはなく、脳にも酷い影響はないとの事でその情報を得た花京院と承太郎はほっと胸をなでおろした。
「じゃあ僕たちもお見舞いに行ってあげなきゃね」
「そうだな」
久々にの顔を見たいという気持ちは二人とも一致したようで、担任教師に病院の場所を聞いてからお見舞いの為の買い物を済ませ、病院に入った。
だが、面会拒否との事でナースは拒んでいた。
「面会拒否?」
「はい、さんが誰が来ても入れないでほしいと言っていたのでそうさせていただきました」
「僕達はの高校の同級生なんですが…それでもだめですか?」
何を言っても入れてくれる気はないらしく困り果てていた。
そう、は目を覚ました日にこの病院の院長に直接面会拒否を申し入れたらしく、高校の教師だろうが同級生だろうが、どんなに親しい人でも入れないでくれと言っていたのだとか。
それを聞いた承太郎は嫌な予感がすると花京院に耳打ちをした。
「まさかとは思うが」
「…ッ」
また戻ってしまったのではないか――…
その言葉を聞いて花京院はぞっとした。
「の病室に行こう、確かめなければならない」
「そうだな」
花京院はナースには何も言わずに病室を探すことにした。だがこの病院は大きい病院だ、普通に歩いて探すには少々骨が折れる。
ということで
「ハイエロファントグリーン!」
スタンドを病院の隅から隅へと這わせての気配を探すことにした。