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贈りものを君に

第4章 傷付いた過去から



「それで、承太郎は引き下がったのか」

「…ああ」

「何故嫌がられても手を差し伸べ続けなかった?卑怯な手かもしれないが承太郎にはスタンドがある、それで強引にでもを連れ出すべきだったろう?!」

承太郎は首を横に振った。

「俺のスタンドじゃあ敵わねえよ」

「強力なスタンドなんだ、人の目には見えない力なんだぞ?」

それでも承太郎はあきらめたような目をしている。花京院にはその意味が解らずにもどかしいだけだった。
すると承太郎は顔をあげ、花京院に告げる。

「も、力を持っている」

「…スタンドを、かい?」

わからない、とまた首を横に振った。
承太郎が言うには、は不思議な力を持っているのだという。それがスタンドかどうかは判断が付かない。それは承太郎や花京院のように実体として現れないのだという。

「承太郎のスタンドが敵わない…とは、そんなに強大な」

「いや、物理的パワーはない」

「じゃあ一体」

「…他人のスタンド能力や行動を無効化させる能力だ」

花京院はそれを聞いてハッとした。と初めて会った時もハイエロファントグリーンの行動が制限された。あれ以上彼女に近づくことはできなかったし、まるで金縛りにでもあったかのように己の体も動かなかった。

「その様子だと受けたらしいな」

「あ、ああ」

ビクともしなかった、と花京院は溜息をつく。
実体がなく、彼女自身が無意識で使っているのだとしたら相当やっかいなものだと考えたらしい。




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