第2章 ■2
キーンコーンカーンコーン…
始まりを合図するチャイムがなった。
私は席に着いた。
名前順で私の前は…
「お、さっきの子やん!よろしくなあ!」
私の方を向いてキラキラしたアイドルみたいなスマイルを見せる彼は小瀧君だ。
後ろからトントンと肩を叩かれる。
『ん…?』
と振り返ろうとすると私の頬に何かが当たる。
「あはははは、ひっかかった~!!」
と笑窪を見せて笑う彼はさっき里奈から聞いた…確か…
重「俺重岡!よろしくな~」
そうだ重岡くんだ。
『私は井上そら!よろしく…』
人見知りの私は声が小さくなっていく。
そしてこんなイケメンに挟まれて緊張しているのだ。
周りの女の子の視線が気になる…けど、彼等は慣れっこなのか、私を挟んで二人で会話している。
望「あ、そういえばさっきほんまごめんな~?」
『あ、いやっ!私がよそみしてたから…』
重「何が起きたん~?」
望「シゲには内緒~♪…なっ!そらちゃん!」
と私に見せる笑顔に頷くことしかできなかった。
後ろを見ると頬を膨らませ拗ねている重岡君。
少し可愛いと思っていた所に先生が入ってきた。
この時は誰もお互いの頬が赤い事は見ないふりをしていた。