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I…
第1章 無垢
「はぁ…東京って、広いな…」
東京って、こんなに臭かったっけ?
いや、まて、東京の臭いなんて、
知らないだろ。記憶にもない。
″記憶があった″私が嗅いだことあるんだろう。
「それにしても私って…嗅覚、鋭いの?」
私の体は…私じゃないみたいだ。
以前の私を知らないけど、
確実にちがそうだ。
「しかもあの記憶…ケン…って、人の名前かな…
私を知ってる人だったら…いいな。」
「フフフ…マドモワゼル」
裏路地、てきなところで
見ず知らずの男に出会った。
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