第1章 無垢
「だれ?マドモワゼル?なにそれ…」
結構美形だ。
フランス語っぽいの喋るんだー。
「ンーマッ…君は香しくすこし変わった香りがする…」
「変態…」
匂う。こいつ…
なんの臭いかはわからないけど…
「君ぃ…人間かい?それとも僕と同じかい?」
その瞬間その男の目が赤くなった。
「っ。あんた、なに?」
「おやぁ?マドモワゼル…知らないのかい?
グールを。」
「ぐー…る?」
ズキンッ
「くっ…あぁぁぁ!
いった…ぁ」
「おや?どうかしたかい?」
『く、ふふふ…反応しちゃってさぁ
ねぇ、そろそろ気づきなよ。
グール、ほんとはなにか気づいてるんでショー?』
「な、なによ。わっ、からな…」
「おやおや、ほんとに辛そうじゃないか。
君は楽しめそうな匂いがするよ。」
ふざけるな!
寄るな、くさいんだよ!
う、わ…体に力が入らない…
「ヘイ…大丈夫かい?…きを…り!」
変なやつに…食われちゃうのかな…
はぁ、
ついてない。
な。