第4章 すぐそこにそれはあった。
「あんた!」
「おやぁ?知り合い、か
まぁいい
あのとき……」
男はつらつらと述べる。
このひとはなんて匂いをしてるんだろう
人間、なのに
喰種の独特な香りもさせている
あの箱、か
「反吐が出る
バケモノの分際で穏やかな暮らしを望もうなどと!」
はっきりと聞こえたその言葉に
うさぎちゃんは男をさらに睨んだ
「喰種も喰種だけど
人間も人間ね……」
「そうそう贈り物は喜んで頂けたかな?
母親が恋しいかと思ってねェ…クク
まんまと掛かりおった」
最悪だ
なんでだろう
私はふつふつと怒りにとらわれていた
「ハハハハハハハッ」
「はぁ……」
「てめぇっ!!」