第4章 すぐそこにそれはあった。
「そうだね、そういう君も不思議な香りがするよ
カネキ君のような香りが」
「あいつもそんなことを言ってました。」
「あいつ?」
「店長さんならいいのかな
月山習。美食家?です
彼に世話になってたんです」
その言葉に店長さんは驚いたようだった。
「彼に、ね……
それこそふしぎだね」
「そうみたいですね
テレビで見る限り美食家って最近騒ぎ立ててるみたいだし」
「……怖くはないのかい?」
「どうして“あなたたち“ってそれを聞きたがるんですかね
まぁでも、……私自身、“どっち“かわかりませんから
習やあなたたちにしたら私の方が恐ろしく思わないんですか?」
もし私が人間であれば敵対するのがこの世界みたいだし