• テキストサイズ

誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】

第15章 Student representative


いよいよ卒業式本番。和葉は朝早くに学校に来て綺麗に並べられた椅子を前にしてステージでマイクを前に最後の答辞の練習をしていた。
(今日は美咲のぶんまで頑張る!…絶対噛まんから!)
この日のために答辞文を暗記するほど和葉は真剣に練習してきた。それは美咲への思いが強いから。高一の時から仲良くしてくれていて和葉の合気道の試合があれば毎回応援に駆けつけてくれていた。だからこそ困った時は助けたいという和葉の思いが強かった。
「和葉~!頑張れよ~!」
答辞練習をしていた和葉に平次が言った。
「うん。ありがとう」

卒業式は10時から始められる。それに合わせて卒業生の保護者らが黙々と集まり始めていた。その裏で和葉は小さな声で答辞文を読んでいた。そうしているうちに時計はきっかり10時をさした。
「只今から第八十回、卒業証書授与式を行います」
卒業式が始まった。椅子に座る和葉は緊張を隠せない表情で参列していた。プログラムは順調に進みいよいよ和葉の出番がきた。
「生徒代表の言葉」
教頭が低めのトーンで言った。それを聞くと和葉はゆっくりと椅子から立ち上がり一呼吸してステージへ上がった。緊張しすぎて自分の歩いている光景が一つ一つ駒送りのように思えた。ステージに上がると緊張を抑えながら答辞用紙を開き練習通りに慎重に答辞を読み始めた。
/ 130ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp