誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第14章 暗闇の中で…
エアコンのリモコンと思われるものだった。
「平次ー!あんた何やったん?さっき手当たった時、エアコンの冷房ボタン押してもたんとちゃうの?」
「そ…そのようや」
「ええー!!ほんなら早よ消してーな!」
「早よ消せ言われても暗らーてボタン見えへんわ!」
そうしているうちにみるみる室内は寒くなっていく。月は2月。さっき雨で濡れた所は冷気でより冷たくなり2人の体温を下げてゆく。
「あー!寒いっ!もぉ、何でもええからボタン適当に押してみーな!」
和葉にそう言われて平次は手探りでボタンを押した。
ピピッー
「消えん…」
「それよりももっと寒くなってるやん」
「どうしよー」
「とりあえずベット入ろ。少しでも寒さしのがんと」
和葉は震える身体をベットにもっていった。掛け布団をかけると少しは寒さが防げた。
ふぅとため息をつき寝返りを打った瞬間、同じベットに平次がいることを知った。
「えええっ!!平次やん!」
「お前アホやなー。さっきから俺、このベット入ってんで?」
「もぉ。それやったら早よ言うてぇな」
「すまんすまん。……ってあれ?か…和葉…服着てへんやん」
平次の身体が一瞬で熱くなった。
「当たり前やん。着替えようとしてたんやから」
「……」
「……」
お互い5センチぐらいしか間があいていないので相手の息使いがよく聞こえる。2人はどんどん鼓動が速くなり、息が荒くなっていった。平次が和葉の髪にそっと手を触れた。