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誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】

第13章 救ってくれたモノ


「あけおめぇ~」
平次と和葉は毛利探偵事務所に来ていた。冬休みに入り東京にしては珍しい大雪の新年となった。
東、西の高校生探偵が来年は皆で年明けパーティーをしようということだったので新一の家族も集まっていた。
「よぉ。工藤。俺にお年玉は?」
平次が新一の首に手を回して言った。
「はぁ?何言ってんだよ。ガキじゃあるめーし」
「何本気になっとんねん。かわいい嘘ってやつや。工藤くん♡」
「オメー新年早々キモイぞ。離れろ」
そんな2人の後ろで小五郎はすでにに三本もビールを飲みほしていた。
「ひくっ…ぷひゃあ!今年も宜しくねぇ~ヨーコちゃぁぁん!」
「もぉ!お父さん!新年早々お酒は止めてよ!」
蘭は小五郎が持っていたビール缶を取り上げた。
「せやせや!蘭ちゃんの言う通りやで!おっちゃん、飲み過ぎ!」
「…ったく。分かりましたよ」
そう言って小五郎はすねて机に腕をつき眠り始めた。
「あれ?毛利さん。妃先生とはまだ別居中ですか」
優作がぽつりと言った。その言葉に目覚めた小五郎が否定する。
「いやいやっ。別居中というかですねぇ~。た…たまには会ってるんですよ。今日は英里、忙しいみたいで来てないですけど」
「それなら早くよりを戻された方が良いんじゃないですか?」
「ん~。僕もそれがいいと思ってるんですがね…。なかなか」
冷や汗をかきながら小五郎は言った。その言葉を聞いていた蘭が小五郎の元へ走ってきた。
「えっ!お父さん、お母さんとより戻してくれるのー?!分かった!じゃあ今からお母さんに連絡するね!」
蘭はポケットからケータイを取り出し英里に電話をかけようとした。
「ああっ!待て待て。蘭!久々だからもうちょっと心の準備を…」
「ダメぇぇ」
そんな会話で探偵事務所内は盛り上がっていた。
「本間。ここはいつ来てもさわがしいなぁ」
平次は机の上に並べてある料理をつまみながら言った。ふとポケットに手をやるとトランプが入っていた。
(あれ?なんでトランプなんか…)
そう思いながらポケットからトランプを取り出すとマジック用のトランプだった。
「おい。和葉。これ、お前にやるわ」
「ん?なんやこれ。トランプ?」
「そうや。昔これでよー遊んでたやろ。こんな思い出詰まってるもん俺、すぐ無くしそうやから和葉が持っとれや」
「うん。分かった」
和葉はそう言ってトランプをズボンの右ポケットにしまった。
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