誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第1章 静寂な夜に…~平次の告白~
あまりの痛さに床に和葉は倒れ込む。買ったばかりのお茶が床にコロコロころがった。
「姉ちゃん?調子に乗ってるとこんなことになるんだよ?わかったかっ?!」
和葉の顔に当たりそうなぐらい顔を近づけ男は言った。
「ん?よー見たら姉ちゃん、べっぴんさんな顔しとんのお。今日はオレが姉ちゃんの味見さしてもらうわ」
そう言って男は和葉の胸を思いっきりつかみ上下に揉み始めた。
「いやっ!やめてえっ!!」
和葉は必死で抵抗するがさっきのダメージで腕が上手く動かない。男の行為はますますエスカレートしてゆき、ついに和葉の服を脱がせようとした。
(嫌っ!平次!助けて。こんな奴らに処女奪われるのなんていややっ!平次っ)
心の中和葉は何度も平次を呼んだ。すると後ろから和葉の大好きな声が聞こえてきた。
「なにしとんじゃあああああああああああっっっ!!!」
(へ…平次)
平次は男たちを取り押さえた。
「おい。工藤も手伝ってくれ」
「ああ!分かった」
こうして男たちは新一が呼んできた警備員によって警察に通報された。平次は倒れている和葉を優しく抱き寄せた。
「…大丈夫か?和葉」
耳元で優しく問いかける平次の声に和葉は泣いてしまった。
「平次ー…。怖かったよ…」
「ごめんな。和葉。もっと早ようにこれればよかったのにな」
「うあああああああああんんっ」
和葉は平次の手の中で思いっきり泣いた。新一はその様子を見ると自分の部屋へと帰って行った。
「手、痛むか?ちょっと待っとれ。今、氷もってきたるさかい」
平次は和葉を近くの椅子に横たわらせ氷を取りに行った。氷を取ってくるとすぐさま和葉の腕に乗せた。
「ありがとうな。平次」
「和葉が無事やったらそれでええ。腕以外にケガしてるとこないか?」
「すごい痛いねん…」
半泣きになりながら和葉は言った。
「どこがやっ?!今からでも救急で病院つれてったるで?!」
「心が凄い痛い…」
「心?和葉、あの男らに一体なにされてん?!」
「あ…のな…」
「うん」
和葉はさっきの状況を平次に伝えようとするが怖くてなかなか言い出せない。
「ゆっくりでええから。少しでも教えてくれ」
「う…うん」
やっと落ち着きを取り戻した和葉はさっきのことを少しずつ話し始めた。
「あたし…あの男らにレイプされてん」