誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第1章 静寂な夜に…~平次の告白~
「服部ー!遅いぞ!もう3時すぎてんじゃねーか」
平次は時間を忘れて1人露天風呂に入っていたので3時半に集合場所に遅れていった。
「すまん、すまん。色々、風呂で考えごとしてたんや」
「ったくー。気を付けろよ。女どもはもう行っちまったじゃねーか」
ポケットに手を突っ込んだ新一が不満げに言った。
「行ったってどこにや?」
「動物園だよ。鋼も連れてな」
「そーか。んじゃ俺らはどうすんのや?」
「んー。もう動物園行きのバスも行っちまったしな。そこら辺のファミレスで暇つぶしするしかねーな」
こうして2人はファミレスへと入って行った。
その頃…動物園
「大丈夫?和葉ちゃん!?顔、凄く赤いよ」
心配そうに蘭は和葉に尋ねた。
「あ…。ああ…。温泉入ったからのぼせてしもたんかもな」
笑いながら和葉は言った。
「ホントに?さっきからぽかーんとして何か変なことでもあったんじゃないの?」
「ホンマに大丈夫やて。変なこともなんもないし…」
そう言いながら和葉はさっきの平次の言葉を思い出していた。
『ホンマはずっと前から和葉んこと好きやってん』
さっきからその言葉が頭の中をぐるぐる回り続けていた。
in ファミレス
「しっかし工藤、元の姿に戻って良かったなぁ」
平次がコーヒーを飲みながら新一に言った。
「あぁ。でも時々、ついコナンの癖で蘭ちゃんって呼んじまうんだよなー」
「アホやなぁ。そないなことならずっとコナンくんのままでよかったんちゃうの?」
「んなこたぁねーよ」
その時、新一の携帯が鳴った。~♪~♪~♪~
「ん?蘭からだ」
新一へ
7時からホテルのバイキングあるから6時半にホテル集合ね(^_^)ノ
「だってさ」
「6時半か。あと2時間ちょいやな」
「んま、気楽に行こうか」
新一は紅茶に口をつけた。
in ホテル
午後6時半。バイキングまで少し時間があったためそれぞれ部屋の荷物をまとめていた。和葉は荷物をまとめている間、平次と目を合わせることができなかった。
そのまま平次と何も言葉を交わすことなくバイキング会場へと向かった。バイキング会場に向かうとそこには……
「すみません!誰っ…誰かっ…。助けてください!」
血まみれの女性を抱えた男性が助けを求めている。現場は野次馬が何事かと振り返った。人ごみをよけ平次と新一はすぐさま男性が立っている所へと駆け寄った。