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誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】

第1章 静寂な夜に…~平次の告白~


「なぁ、平次。こんなあたしでホンマにええん?」
「何がや?」
「せっ……せやからこんなあたしと一緒に風呂なんか入ってもええん?って聞いてんねんっ!」
和葉の顔は既に真っ赤だった。
「お前はどこまでもアホやなぁー。一緒に風呂入んのこれが初めてとちゃうで?」
「へっ?!うそっ?」
「ちっちゃい頃やがな」
「あ~。そう。全然覚えてへんわ」
お互い不思議な感覚にみまわれながら数分が経った。露天風呂には誰も入ってくる気配がない。
「平次、もうそろそろあたし上がるわ。これ以上入ってたらのぼせてまう」
そう言って和葉が風呂から上がろうとしたとき平次が思いっきり和葉の腕を引っ張った。
「きゃっ!」
和葉は驚いて平次の手をとっさに振り払ってしまった。
「あ………ごめん。平次。そんなつもりやなかったねん」
「すっ…すまん。俺もとっさに…」
少し気まずくなってしまい静かになった。すると再び平次が和葉の腕を引っ張り自らの唇に和葉を引き寄せ優しくキスした。
「ん…」
和葉は一瞬で身体中が熱くなった。2人だけしかいない風呂場で小さく虫の声が響いている。八秒ぐらいしてやっと平次と和葉の唇が離れた。
「待っ………待ってーな……平次……。なっ…何で?…だって平次はあたしのこと好きちゃうや……」
「違うんや」
平次はその一言を強く発した。
「え?だって、平次はあたしのこと何にも思てへんのやろ?」
「やから、ちゃうゆーてるやないかい。お……俺はその…普段素直になれんだけでホンマは和葉んこと……ずっと前から…す…好きやってん」
「……?」
和葉の心の中は夢ではないかという思いがとても強く表れた。
「なっ…何や和葉。俺が好きちゅーても…あんまうれしーないか?」
「………」
「アホか!平次はっ!あたしごっつーうれしい!」
和葉はそう言って平次に抱きついた。身体にまいていたタオルが全て落ちてしまっても気付かなく、裸身の身体で平次を強く抱きしめた。
「ちょっ…//和葉…。もお、これぐらいにしとかんか?…和葉のやらかい…胸が当たっとるさかい…」
「うわっ!ごめん」
我に返った和葉は顔を赤くしながら平次から離れた。
「じゃあっ…あたし上がるな…。色々、ごめんな…//」
「…」
平次はしばらく和葉のいなくなった露天風呂を離れられなかった。
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